対塩害セメント〜ソルティ・キャット






 人里離れた自然の中でも、その殆どが海辺に作られる各燃料設備。 その中でも潮力発電や海洋温度差発電設備などはもう、海のど真ん中である。
 一口に燃料や発電設備と言ってもそれらを発掘、貯蔵、運送するにあたっては大規模な施設を建築しなくてはならず、また、その膨大な熱量や圧力を封じ込め活用するための、強靭な隔壁や建築基材、材質に至るまで検討しなくてはならない。
 そしてそれらは、海水や潮風に含まれている塩分による『塩害』の被害が顕著である。
 また、施設を守る外壁や防波堤などは、それに加えて波の衝撃や貝類の付着による表面劣化等も存在する。 建造物自体の強度は日々劣化していると言えよう。
 しかし、ここに上げた羅幻王国新建材開発チーム渾身の作の一つ『ソルティ・キャット』はその塩害をほぼ100%シャットアウトするのである。
 『ソルティ・キャット』その名はある有名なカクテルをもじったものである。
 直訳すると『塩漬け猫」であるが、命名者はどちらかというと『塩まみれの猫』の意である、と語っている。

対塩害セメント〜ソルティ・キャット

 そのコンクリートには最新の対塩分添加物は勿論のこと、年を経るに従って徐々に海水や潮風中の水分と固着して表面強度を増す特殊粒子が添加されている。
 これにより塩害における表面劣化の防止のみならず内部浸透してきた水分をもその強度向上のために利用しているのである。
 またコンクリートの表面に塗布された特殊塗料には水分のみを通し塩分と反応して表面に固着させるバクテリアが含まれている。
 このバクテリアは、海水中のプランクトン等を摂取することにより増殖するので、充填する必要がない。そして、塗料に含まれている特殊成分下でないと生存できないように調整されている為、外部に流出して海水等のの成分バランスを崩すこともないのである。
 表面に固着した塩分は、自然と雨や波によって洗い流され、塩害をもほぼ100%封じ込めたと、言っていいであろう。

キャスター神凪の声による説明